情報過多 2021 1 3

 私は、「高次脳機能障害」について、
何度か書いていますが、
2021年1月2日の「AERA dot.」に記事がありました。
このような記事は、大変、ありがたいことです。
 高次脳機能障害とは、
脳卒中などの脳血管障害の後で起こる場合があります。
高次脳機能障害は、外見上、わからないのが、つらいところでしょう。
 さて、高次脳機能障害については、
「情報量が多すぎて困る」という問題もあるでしょう。
以下は、引用です。
 高次脳機能障害という言葉を聞いたことがあるだろうか。
病気やケガで脳に損傷を負うことで、
記憶力や注意力の低下、感情のコントロールが難しくなるなどの複雑な症状が出て、
社会生活に影響を与える障害だ。
 「外見では分からない」障害のため、
周囲に症状や抱える苦しさを知ってもらえず、孤立してしまうこともある。
 高次脳機能障害の当事者は語る。
「簡単に言うと、日常生活の『当たり前』が全滅する障害です。
『当たり前』とは、病前は無意識に行っていたこと。
 何も考えなくても脳が自動的に情報を処理してくれて、やれていたこと、
それができなくなるということです」
 症状としては「記憶障害」「注意障害」「失語」、
「遂行機能障害」「社会的行動障害」などが出ると言われるが、
脳のどこを、どの程度損傷したかによって症状や障害の重さは、人それぞれ異なる。
「例えば、駅に行くと、そこは『情報処理地獄』でした。
人の歩くスピードがとても速く感じて、怖くて、ゆっくりとしか歩けませんでした。
 案内表示を見ても、どの文字を読めばいいかが分からず、
電光掲示板の流れる文字を追いきれないのです。
 いらない情報を無視できず、
乗りたい電車とは関係のない構内アナウンスばかりが耳に入ってきて、
それを理解しようと一生懸命聞いてしまう」
 頭の中がパニックになり、同時に脳貧血になったかのような具合の悪さや、
酸素が入ってこないような息苦しさを覚えて、その場に座り込んでしまうこともあった。
 脳が頑張りすぎてしまっているため、
病前より集中力が続かず、とても疲れやすくなったという。
 早口で話しかけないこと、指示や連絡事項は簡潔に伝え紙にも書いて渡すこと、
本人を慌てさせないことなどの配慮が必要であることは、ほとんど知られていない。
(引用、以上)
 杞憂かもしれませんが、
新型コロナウイルスの後遺症の体験談を読んでいると、
若干、高次脳機能障害に近い症状を訴えている人がいます。
 困ったことに、医者は、高次脳機能障害の診断は得意ではありません。
臨床心理士が、このような症状を調べることになります。
 何はともあれ、新型コロナウイルスは、肺だけの病気ではありません。
臨床心理士まで総動員して対応すべき問題です。


















































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